プログラミング未経験の女子大生がエンジニアになれた理由

エンジニア未経験からの挑戦

現役で活躍する若手女性エンジニアの篠山さんに「プログラミング未経験の女子大生がエンジニアになれた理由」を語っていただきました。
前回のインタビュー「アナウンサー志望からエンジニア志望へ。女子大生が進路を大きく変更した理由」では、もともと彼女はアナウンサー志望だったため、プログラミングの知識は全くないところからの就活。当然、面接も全滅状態で八方塞がり。
しかし、今や最前線で活躍する現役のエンジニア。
では、はたして、そんな女子大生だった篠山さんが、いったいどうやってプロのエンジニアになれたのでしょうか?
お楽しみください。

若手女性エンジニアインタビュー(後編)

全滅だった採用面接

――面接はどうでしたか。

芳しくはなかったです。それはそうですよね。不況下なだけに、採用する側からすれば、より即戦力に近い人材を採りたいはずですから。
未経験なことに言及されることもありました。

「あなた、そんなにSEになりたいなら、なぜ資格をお持ちじゃないんですか」

と言われたことも。その面接官が、私が目指す「イキイキと働く女性」だったことも、私によりダメージを与えました。
せめて勉強をしていれば「今、取得に向けて頑張っています」と言えたのに、正直、勉強していなかったんです。なりたい気持ちばかりが先行して、実務部分にどう訴えかけられるかを考えていませんでした

また、友人が紹介してくれたSEの先輩からは、エントリーシートに厳しくダメ出しされて、凹みました。でもこのままじゃマズイ!と一度自分を幽体離脱させて(笑)、状況を俯瞰で見たうえで、いろいろと改めました
このやり方は、今も意識しています。プロジェクトに入った時など、こういう視点がとても大事だったりするので。

――その都度、反省と改善をしっかり行ったのは素晴らしいですね。どのように内定までたどりついたのでしょうか。

実は反省を繰り返す中で一度心が折れかけて、他業種に目移りしたんです。それで保険業界を受け、営業職として内定がそろそろ出そう、というところまで行きました。
そんな時、ダメ元で受けていたIT業界の社長からスカウトメールが。面接では「やりたい気持ちはあるけど、この仕事に向いているのか不安に思っている」と率直に話しました。
そこで社長から

「向き不向きを決めるのは自分。今こうして何度もうちの会社に足を運んでSEを志そうとしている時点で、この仕事に深く興味を持っているのだから、その気持を大切にしたら?」

と言われ、その言葉にグッときて入社を決めました。

若手女性エンジニア

甘くなかったプロの世界

――プログラミング未経験でIT企業に飛び込んだということは、働きながら勉強されたということですか。

「3ヶ月間の新人研修があるから大丈夫だよ」と社長に言われて安心していたのですが、実際には先輩たちはクライアント先に常駐しているので社内にはおらず、渡された課題を同期4人でこなしていくという独学スタイルでした。
しかもほかの同期はバリバリの理系だったり、文系ながら家で勉強してきたりしていて、4人の中で私が一番遅れを取っていました。
同じ新人だと思っていたけれど、みんなはちゃんと努力していたんです。なのに私は業界研究ばかりしていて、実務のための準備は何もできていませんでした

自分が同じ土俵に立てていないと気づいてからは、思考を入れ替えて課題を立て直し、夜帰ってくる先輩を待ってわかるまで教えてもらうようになりました。

――いつも挫折を味わうたび、きちんと見つめ直して反省を活かすタイプなんですね。

そうかもしれません。
新人の頃は社会人としてのノウハウや、エンジニアになるためのスキルを習得するのに必死で、余裕がまったくありませんでした。

1年経ってようやく「エンジニアになりたい」という気持ちが強くなった頃、担当業務が刷新。それまでのプログラマー、テスター的な立場から、大型プロジェクトマネージャーのサポートをすることに
本来目指していたエンジニアとは違う業務を担うことになり、もう一度自分を振り返ってみました。その結果、一生懸命やっているつもりだったけど勉強も努力も足りていなかったことに気づいたんです。

そこからかえって、エンジニアになりたい気持ちが膨れ上がりました。
エンジニアとしての仕事に戻してもらいたい!という思いで、プログラミングを必死で習得し、自分の業務を効率化。前任者が数日かけて行っていたタスクを、半日で終えられるよう改修したんです。

このようなアピールも実り、しばらくしてエンジニアへの復帰が叶いました。
その後もキャリアを積み、サブリーダーとしてメンバーを任せてもらえるようにもなり、さらには新人研修や採用まで担当するように

しかし上流工程をあまり経験したことのないまま講師になったことが、引っかかっていました。生徒たちがどんどん成長する姿を見るたび、自分だけ時が止まったような気持ちになっていたんです。
そこでさらなるスキルアップを目指すために、思い切って退社することにしました。

それからは数社を経てさまざまな経験を重ね、今からちょうど1年前にコラボテクノに入社しました。
エンジニアを目指す人のための学びの場である「テックコンパス」は、「自学自習」がモットーなので、生徒さんのモチベーションを上げながらスキル習得に導けるよう、講師として頑張っています。

女性エンジニアを増やしたい

――今後の目標を教えてください。

自分のことでいうと、どんな状況でも感情に流されず、冷静に物事を俯瞰で見られるようなプロジェクトマネジメント力を身につけたいです。

業界全体でいえば、男性が圧倒的に多い世界なので、女性エンジニアを増やしたいですね。同じ立場の人が増えたほうが、環境として働きやすいですから。「なりたい職業」と思ってもらえるよう、私自身も頑張りたいです。

――この業界に約10年いらっしゃるわけですが、エンジニアの魅力ってどんなところだと思いますか。

普通に生活していても、どんな仕事をしていても、システムって気づかないところで必ず誰しもが触れるものじゃないですか。
それを自分たちの手で生み出して伝えられる仕事というのは、とても魅力的だと思います。
それによって人々の生活が潤い、いろんな人に喜んでもらえるところに喜びを感じますし、社会的に意義のある仕事だなあと思いますね。

常に「機械と人間の通訳のようなポジションでいなければならない」とも思います。そのためには、機械のことばかり考えるのではなく、人を理解しなければなりません。
逆に人の使い勝手だけでなく、機械の可能性も把握していないとならない。かんたんなことではないので、本当に生涯学習だなと思います。
でも、自分が学んだり努力したりしたことが、社会を変える力になることもある。そういう仕事に関われることに、とてもやりがいを感じています。

まとめ

全く面接が通らない中、俯瞰(ふかん)で自分を見つめ直し、大きな挫折を味わいながらも、さまざまな努力を重ねて必死に目的地にたどり着いていく姿には深く感嘆しました。
今ではプログラミングを教える立場になっている彼女ですが、その裏には想像を遥かに超える努力があってこその現在。
たとえ「未経験」であってもチャレンジを繰り返し、努力を重ねれば、必ず一人前の「プロ」になれる。これこそが人生においてもっとも大事な考え方ではないでしょうか?
未経験からエンジニアに目指している方、就活中で壁にぶつかっている学生の皆さんはぜひ、参考にしてください。

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